グローカルコラム 82

2006年を振り返って

今年最後のコラムですから、この一年を振り返ってみたいと思います。皆さんにとっては、どんな一年だったでしょうか?私にとっては、最高とは言えないまでも、それほど悪い年ではなかったように思えます。「大病を患い、余命まで宣告されて、悪い年じゃなかったと言うのか!」とツッコまれそうですが、本当に病気になって得た事も多かったので、悪い年ではなかったのです。むしろ、後で振り返った時に、2006年の闘病が人生の一つの節目になっていることでしょう。今年の良かった点(病気になって見えてきたこと)を少し列挙してみますと、

家族をはじめ、友人知人達の、「ありがたさ」を実感したこと。自分一人で生きているわけではないということも身にしみて分かりました。普段は接することのない中国の友人達やグローカルのFPサービスで知り合えたお客さんからも心配してもらい、見舞ってもらったことは感激の至りでありました。

長期入院はいろいろなことを学べました。医療費や保険について語ることも多い職業なので、自分で身をもって体験できたことは今後の仕事にとってもプラスになると思います。

また、医療制度改革が叫ばれる中、大学病院や医療現場の実体にふれることができたことも大きな体験であり、収穫でした。

人間の悲哀についても考えさせられた入院体験でした。身寄りのないお年寄りを誰が受け入れるのか、病院スタッフが縁せき者に電話するも「関係ない」と切られてしまう現実。また、印象深かった話を二つほど述べますと。40代半ばぐらいの男性が急性の若年性アルツハイマーで入院されてきて、4日ほどか隣のベッドで過ごしました。まだ働き盛りのお父さんが突然ボケてしまったのです。体は健康だということで、すぐに退院させられてしまいましたが、小学生くらいの二人のお子さんをかかえつつ、毅然たる態度のお母さんの姿に、この親子のご多幸を祈らずにはいられませんでした。こちらも40代半ばぐらいの男性ですが、脳梗塞になって救急車で運ばれてきました。2・3日して上司とおぼしき人物がスーツ姿で面会に訪れました。お見舞いの言葉でもかけると思いきや、「お前、一体、何日休む気だ!」と部屋中に響き渡る大声で怒鳴ります。そして「明日出てこなかったら、お前の居場所はないぞ!」と一喝して出て行ってしまいました。その後、この患者さんは、脳梗塞でうまくしゃべれないにもかかわらず、一生懸命、看護士さんにすぐに退院したいと申し出ていました。もちろん、受け入れられずもうしばらく入院していましたが、果たして無事職場に戻れたのでしょうか?サラリーマンの悲哀を感ぜざるをえない気分となりました。

それから、これは副次的なものですが、運用も比較的好調な年だったといえます。一年間の3分の1以上、全く働けなかったにもかかわらず、運用がうまくいき、貯蓄(資産)を減らすこともなく一年を終えられそうです。特に外為戦略は、その効果を著しく発揮してくれました。(この戦略の詳細は、コラム6377を参照願います。)

 

以上、いくつか列挙してはみましたが、まだまだ本年の良かった点はあるのです。キリがないのでこれぐらいにしておきます。ともかくも、アメリカの良心と謳われたノーマン・カズンズは、その著作「生への意欲」(岩波書店)の中で次のように述べています。

 

「人間が病気であれ、他の困難であれ、なにか重大な問題に出くわすと、より高度な反応と実行へと無限に自分を引き上げることができる」

私にとって2006年は「無限に」とはいかないまでも「少しだけ」自分を引き上げることができた年であったと思うのです。

最後に、明年2007年の目標ですが、もちろん治療を継続しながら一年間生き抜くことを大前提に、一人でも多くの人のアドバイザーとしてお役にたてるよう頑張ります。

みなさんも是非、本年を振り返ってみると共に、明年の課題や目標について考えてみてください。このコラムを読んでくださった方々のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。一年間、本当にありがとうございました。どうか良いお年を!

グローカル代表 横尾

                              (2006年12月26日)



             注意

このコラムを読んで、投資行為などを始めるのは自由ですが、このコラムの内容(予想を含む)の使用・適用によって生じたいかなる事態に対しても、コラムの著者および潟Oローカルは責任を負いません。投資をはじめるのであれば、リスク管理のための専門的なアドバイスを受けられることをおすすめします。

株式会社グローカルでは、為替戦略などの投資相談をはじめ、マイホーム購入に関するアドバイスはもちろん、ご家庭でのお金の疑問・相談に応じております。興味のある方は、glocaljapan@hotmail.com までお問い合わせください。また、詳しくはこちらを参照ください。


          グローカルコラム 目次

過去コラム
  

   メインページに戻る